ESADE Business School 留学記

MBA留学のみならずラテン文化についてもお届けしたいと思います。

SUD Program in El Salvador⑥

ついに8週間のSUDプログラムが終わり、無事バルセロナに戻って参りました。

最後に当プログラムの総括を書き残しておきたいと思います。

 

 

総括

8週間は何でも屋として働いていました。当初は役割課題としてコスト見積もりシステムの作成と聞いていましたが、その後組織全体も見て改善案を出してくれという依頼も加わり、製造・営業・財務・経理・システムと幅広く状況分析する機会を得ました。最終週には学長、取締役(直属の上司)、工場長、経理担当それぞれに分析結果と改善案をプレゼンしました。

営業・財務・経理は前職での経験を活かせるため、すぐに課題を把握できたものの、製造については全く知識のない製造工程をスペイン語で理解するのに相当時間を要しました。また複数のシステムを使っているため、データが色々なところに分散しており、想像以上にデータ集めに苦労しました。

一番時間をかけたコスト見積もりシステムの解明については、注文毎に異なる印刷物(本・雑誌・ポスターなど)・サイズ・ページ数・製造工程を現システム(Microsoft Access)がどのように各コスト毎(材料費・労働費・間接費)に計算しているかを理解するところから始まりました。ちなみに誰もどのようにコストが計算されているか理解していなかったため、ゼロからのスタートでした。パワポの資料も全65ページのうち約40ページはコスト見積もりシステムについて説明しています。またExcelで見積もりシステムと完全に同じものを作成し、現在版と提案版(私の提案内容に基づいて変更)の2つを置き土産として残していきました。

昨年はコロンビアでインターンをしましたが、その時と比べて成長を感じたところはパワポの作成技術(構成、デザイン、作成スピード)、組織全体を見て何が足りないのか考えられる力、Excelでのモデリング技術(レベルアップ)、そしてスペイン語です。前職の銀行でも上記について成長できる機会はあると思いますが、一年という期間で上記すべてを学ぶことは難しいと思います。そういった意味ではMBAを選択してよかったと感じました。

プレゼンの内容についても大変評価して頂けたと思います。営業改善案についてはすでにキックオフミーティングを行いましたし、卒業後のオファーも頂きました(家業を継がなければならないためお断りしましたが)。それに加えて二か月分の大学寮費(滞在費・食費)をすべて無料にして頂けました(ESADEを通じてのインターンプログラムのため、通常は交通費・滞在費等すべて自費)。全く想定していなかった臨時収入が入り、残りわずかの夏休みを更に満喫できそうです。

当初はインターネットだけの情報で行くことを躊躇っていたエルサルバドルでのインターンでしたが、想定以上の成果・経験を得られたと感じています。中南米やソーシャルビジネスに興味のある方には非常に有意義なプログラムだと思います。

 

以上