ESADE Business School 留学記

MBA留学のみならずラテン文化についてもお届けしたいと思います。

日本と世界の違いについて感じたこと

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最近、授業のInternational StrategyOperation Managementラテンアメリカクラブのイベント(アジアとラテンアメリカの違いについてディスカッション)などを通して色々と日本と他国の違いについて考える機会があったのでここに書き留めておきたいと思います。

 InnovationImprovement

とある教授がInnovationImprovementの間には”Risk”の壁があると言っていましたが、日本でイノベーションが起きにくいのはRiskを嫌う民族だからなんだなとすっと入ってきました。またトヨタ生産方式についての話の中で日本人は無駄を嫌うと教授が言っていました。日本人は効率性ばかり重視(会議や意思決定は逆ですが)して無駄を排除しすぎている点もイノベーションが起きにくい環境を作り出しているだと改めて感じました(Googleみたいなオフィスがもっと増えた方がいいですね)。一方で安全性、確実性、効率性重視は日本の強みでもあり、教育を通じて骨の隅々まで刷り込まれていることなので簡単に変えられることではありませんが、海外にいる間に両方の世界を知って良いとこ取りする練習をしたいと思います。

 

日本人のマインドセット

International Strategyで日本企業のケースを読みました。その中で「日本人の能力は発展途上国含めた他国と比べてあまり変わらない。違うのはマインドセットだ。」というコメントがありました。MBAに来て感じましたが、国によって得意不得意がありますが、上記コメントの通り、基本的にどの国の人も優秀ですし、自分の意見をしっかり持っています。日本人のマインドセット(ルールを守る、時間を守るなど)は集団行動をする上では優れていますが、 レールから外れたり、単独行動という場面では弱さが出てしまいます。また「取引先(関係者)に迷惑をかけないよう不良品率0%を目指している」という話もケース内で出てきましたが、海外の人はそんなの求めていないというコメントがスイス人からありました。多くの日本人がこだわるところであり、強みだと思っているところですが、海外だと時には弱みとなってしまっています。

 

ラテンアメリカと日本

時間の感覚:期日に対して日本人はワーストケースを考えながら行動しますが、ポジティブなラテンアメリカ人はベストケースを考えて行動します。結果、先延ばしにして期日ぎりぎりになったり、期日を過ぎてしまったりすることもしばしばあります。

ラテンアメリカはよりリレーション重視:日本人と違ってオープンマインドなラテンアメリカ人。仕事の順番もお互いの関係で決まることもしばしばあります。一方で仲良しだと油断して期日に遅れてもいいやと思ってしまうともメキシコ人が言っていました。そうなるともはやどうしたらいいのかわからなくなりそうですが、とりあえず仲良くなっておくに越したことはないです。

ラテンアメリカはトップとの関係がより重要:地場企業ではトップとの関係がより重要です。役職の低い人と交渉して成約してもトップがNoと言ったらすぐ白紙になります。また州知事などの役所のトップとの関係も非常に重要です。例えばとある日系企業は州の工業団地でトラブルにあった際に担当者やその上司に言っても全く解決できなかった件が州知事に相談したとたんに解決したそうです。その会社は日ごろから州知事を表敬訪問したりしてしっかりと州知事との関係を構築していました。対日本大使館に比べて対政府機関と良好な関係を作っている企業は少ないと感じました。

ラテンアメリカは家族をより大切に:会社のイベントに家族のみならず、恋人を連れてくることもあります。仕事も基本残業せず、家族と過ごす時間を作っているのは見習うべき点だと思います。一方で業務中に会社の電話で恋人と長話している人もいました。これはさすがに他のメキシコ人に注意されていました。

 


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