ESADE Business School 留学記

MBA留学のみならずラテン文化についてもお届けしたいと思います。

PE Case competition

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※モンセラートにて撮影

 

先日初めてケースコンペティション(以下ケースコンペ)に参加しました。

 

ケースコンペとは、実在する企業で実際に起こったことへの解決策を検討して提案内容とプレゼンの内容を競うというものです。テーマはファイナンス、社会問題、イノベーションマーケティングなど様々です。

 

 

今回はファイナンス系のケースコンペでまず大学内の予選があり、それを突破すると各大学の代表とのファイナルに出れることになります。

 

与えられた課題はLion capital というPEファンドが2007年に買収したMEMAをどのタイミングで売るかというものでした。ちょうどそのケースを受け取った直後に「Lion capitalがMEMAを売却」と報道されてたのでホットトピックだったと思います。

 

我がチームは他のチームに比べてファイナンスに偏っておらず、出身国も様々でダイバーシティ度高めでした。

米国人: コーポレートファイナンス

フランス人: 研究者

コロンビア人: マーケットリサーチ

ポーランド人: ファイナンス系のエンジニア

日本人:コーポレートファイナンス

 

致命的な問題はバリュエーションのプロがいないことでした。。。私は多少知見はあるくらいでしたが、そういう背景もあり、バリュエーション担当になりました。

1週間しか検討時間がなかったため、私の方で財務モデルとバリュエーション計算フォーマットを作成。それを元にプレゼン前日の日曜日に9時から12時間みっちりミーティングしました。初めての共同作業とは思えないくらいスムーズに進んだ気がします

ケースではLion capitalは2007年にHEMAを€1.1billionで買収して2010年に一回€1.5billionでの売却に失敗しています。その後、赤字に転落してようやく2016年に黒転したという内容でした。協議の結果、2年後にバリューアップして売却するというシナリオで事業計画を作成しました。ちなみに現実世界では€1.3billionで購入して€1.5billionで売却したと報道されていました(両方とも推定値)。

 

そして当日。

 

審査員からは事業計画は一番具体的だが、価格が高過ぎという評価でそれを説得することができずに制限時間終了。

 

結局、バリュエーション経験者で固めた他チームに惨敗し、本戦には進めませんでした。我々は価格が高すぎというのに加えてDCFしか使わなかったのですが、優勝チームはいくつかの方法でバリュエーションをしたというのも勝敗を分けた要因です(ちなみに優勝チームの事業計画面は浅いとの評価でした)。

 

負けはしたものの、通常のチームメンバーではない人と仲良くなれたり、バリュエーションの知識も深めることができたりと得られたものは大きかったです。

 

またチャンスがあればケースコンペに出てリベンジしたいと思います。