SIELE受験
はじめに
SIELEとはインスティトゥト・セルバンテス(Deleの運営機関)とスペイン・メキシコ・アルゼンチンの文化・学術機関にて運営されているスペイン語の試験です。
2016年からスタートした試験のため、DELEと比べてまだあまり知名度が高くありませんが、国際的に認められた試験になります。
今回はじめてSIELEを受験したので、 簡単にレポートします。
特徴
DELEとの違いは以下のリンクをご覧下さい。
簡単にまとめますとSIELEの主なメリットは、以下の通りです。
① 試験実施日が多い:受験地によりますが、例えば東京だと2018年6月だけでも10回受験できます。一方でDELEは年3回だけです。
② 結果発表が早い:遅くても3週間以内に結果がわかります。一方でDELEは3ヶ月以内と忘れた頃に結果が来ます。
③ 獲得した点数でレベルが判定される:例えばDELEのB2を受けた場合、合格か不合格を判断されるだけですが、SIELEの場合は獲得点数によってレベルが判定されるため、受験料が無駄になることはありません。
④ 受験するパートを選択できる:DELEと同じく4パート(リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング)で構成されていますが、4パートすべてを受験という選択肢以外にR/L or R/W or L/S or Sの組み合わせでも試験を受けることもできます。
主なデメリットは以下の通りです。
① 日本の試験会場が少ない:2018年4月時点では東京のみです。 DELEはレベルにもよりますが、全国の大都市で受験可能です。
② 有効期限がある:DELEは永久資格ですが、SIELEは5年です(過去のブログ等を見ると有効期限2年と記載されているケースが多いため、最近5年に伸びたのでしょうか?)
③ 受験料が高い:受験する国によって受験料は異なりますが、日本であれば4パート受験で165ユーロ(約21千円)です。一方でDELEは8,800円から18,500円とレベルによって異なりますが、いずれにしてもSIELEより安いです。
私の場合、まだDELEを受けたことがないので各パートがどのくらいのレベルにあるのか試しに受けてみました(DELE B1を5月に受験予定)。
SIELE@メキシコ
メキシコシティでは日曜日以外毎日試験を受けることができます。
私の申し込んだ会場は、なんと古民家でした。学校みたいな会場名だったため、大学か何かをイメージしてきましたが、個人塾でした。
家に入った瞬間、犬に吠えられます。
家主は「いつもは前日に受験者をチェックしているけど、昨日はたまたまチェックし忘れてたよ。」と言いながらドタバタで試験の準備をはじめました。
そのためか渡されたメモ用紙の半分ほどに他の受験者のメモが残っていました。
ただ運営者の方が非常に親切だったので、 文句を言う気にもならずありのままを受け入れ、ノコギリを使用している音が外から聞こえる中、試験開始です。
◯リーディング
5パート38問あります。問題の形式自体は、DELEとほぼ同じです。第3パートでだいたいB1レベルです。第4パートの長文から急に難しくなります(おそらくB2レベル)。文章自体はなんとか理解できるものの、私の苦手な欠けている文を長文に挿入していく問題のため、ほぼ勘で解きました。逆に第5パートの長文は文章自体難しくても選択肢から単語選ぶ形式のため、意外とスムーズに回答できました。
次回は第1~3パートで20分、第4パートの長文を各12~13分、第5パートを15分くらいの時間配分で進めたいと思います。
・問題形式説明動画
〇リスニング
ヘッドホンがうまく機能せず、パソコンのスピーカーから直に音声を聴きました。。。
リスニングは6パート38問です。こちらも問題形式はDELEとほぼ同じです。第3パートでB1レベル程度です。第4パートはまだ何とかなりましたが、第5、6パートはほぼ何を言っているのかわからず、ほぼ勘で回答しました。
・問題形式説明動画
〇ライティング
休憩を挟んでライティング問題を2問解きます。
パート1は100~150字で引っ越しした家の感想などを書くという極めてシンプルな内容だったのですが、パート2は2つの複雑なお題から1つ選んで文章作成するというものです。私が選んだのはSNSの影響等についての記事を250~300字で作成せよという内容でしたが、150字くらいで時間オーバーになりました。次回までにパート2対策をしたいと思います。
・問題形式説明動画
〇スピーキング
一番絶望的な出来でした。5パート中3パートは何とかなったものの、残りは日本語でも回答に窮する問題で撃沈しました。確かパート5は「大学は伝統的な教育方法を続けるべきか?」みたいな内容でした。とりあえず沈黙せずに言葉を発し続けたって感じです。
・問題形式説明動画
試験終了後に知りましたが、ここからデモ試験を受けられます。
古民家で受けたSieleの結果はまだ出ていませんが、この2日後に語学学校にてSIELEのRとLを受けたところ、なんとR・L共にB2(TOEIC785-944相当のようです)という結果が出ました(CEPEではセメスター毎に無料でSieleのR/Lを受けられます)!!!!この2ヵ月頑張った成果が出て素直に嬉しいです。CEPEが運営機関の1つだからか数時間後には結果を見れました。
個人的な感想としてはB1とB2またはB2とC1の間くらいの実力の方は、私のように運よく上のレベルを取得できる可能性があるため、受験する価値はあると思いました。
今日のMusica
いよいよ日本に帰国してスペインビザを申請します。今回のメキシコ滞在は2ヵ月という短い期間でしたが、旧友と再会でき、新たな出会いもありました。またメキシコを離れなければならないという悲しい思いを込めてLa Sonora Dinamitaの「Que nadie sepa mi sufrir/誰も私の苦しみを知らない」というちょっと切ない失恋歌をご紹介します。1992年の曲ですが、今でもサルサバーなどでよく耳にします。