ESADE Business School 留学記

MBA留学のみならずラテン文化についてもお届けしたいと思います。

留学準備:メキシコの無犯罪証明書

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※メキシコのトゥルム遺跡にて撮影

 

 

 

今回はインドの無犯罪証明書に続き、メキシコの無犯罪取得方法についてご案内したいと思います。

 

 

経緯

メキシコ大使館に無犯罪証明書取得(スペイン語ではCertificado/Carta de no antecedentes penales です)について問い合わせしたところ、

 

PGRという機関で発行するが、直接申請する場合は大使館は間に入らないのでウェブ上で予約をして直接当局に行ってほしい。代理人経由で申請する場合は大使館にて事前手続きを行うことになる。」

 

というような回答がありました。

 

早速大使館から教えてもらったPGRという機関のウェブサイトから予約を取ろうとしましたが中々うまくいかなかったため、ウェブ上で情報収集しているとなんとPGRのサイト上で「PGRはもう無犯罪証明書を発行していない」という情報を見つけました。

 

La Procuraduría General de la República NO expide Carta de No Antecedentes Penales. Ésta se puede solicitar a la Secretaría de Gobernación, a través de la Comisión Nacional de Seguridad, Órgano Administrativo Desconcentrado de Prevención y Readaptación Social, ubicado en Calz. de Tlalpan No. 2962, Col. Espartaco, Delegación Coyoacán, Ciudad de México. A nivel estatal, este documento es expedido por las Procuradurías de Justicia de cada entidad.

出典:gob.mxのHP(https://www.gob.mx/pgr/acciones-y-programas/constancia- de-datos-registrales

 

〇赤字部分翻訳

Procuraduria General de la Republica(PGR)は無犯罪証明書(Carta de No Antecedentes Penales)を発行していない。La Secretaria de Gobernacionに申請すれば取得できる。

 

 

大使館に上記リンクと共に再度PGRが本当に無犯罪証明書を発行するのか照会したものの、返信がなかったため、一旦大使館とのやりとりを諦めました。

 

その後、昔の伝手を頼りに情報収集をしたところ、とあるコンサル会社から無犯罪証明書取得のサポート可との回答があり、そこに依頼することとしました。

 

必要書類

・パスポートとコピー×1

VISA(私の場合はFM3)とコピー×1

・出生受理届+アポスティーユとコピー×1

・出生受理届のスペイン語訳(日本語スペイン語)とコピー×1

・アポスティーユのスペイン語訳(英語スペイン語)とコピー×1

・公共料金の支払い領収書(発行から3ヶ月以内のもの)とコピー×1

・公共料金の支払い領収書のスペイン語訳(日本語スペイン語)とコピー×1

 

補足説明

・出生受理届は提出した役所でしか手に入らないと言われ、かつ申請した本人がいかないと発行不可とのことでしたので、父親に委任状を書いてもらいました。

スペイン語訳は政府公認の翻訳者に依頼しました。日本語→スペイン語訳は日本人、英語→スペイン語訳は国籍不明ですが、メキシコ人かと思われます。

・コピーは一部で問題ありませんが、念のためもう一部あった方がいいと思います。

・私の場合、出生受理届内の情報と現在のとある情報が異なっていたため、変更届けも取得してそちらもアポスティーユと翻訳版を用意しました。苗字や本籍が変わっていたりする場合は変更届も用意しましょう。

 

コスト

・コンサルへの手数料:200ドル

・翻訳代:2,150ペソ(500ペソ×3(西)650ペソ(西))

・日本でのアポスティーユ代:無料

・メキシコでのアポスティーユ代:733ペソ

合計:約38,000

 

原則申請者が行かなければなりませんが、委任状にて対応してもらうことも可能です。その場合は委任者次第ですが200-300ドル程度の手数料が別途必要となります。

 

申請の流れ

1、必要書類を用意

出生受理届:届先の役所にて発行

日本でのアポスティーユ取得:外務省にて申請。翌日には取得できます。

スペイン語訳:政府公認の翻訳者に依頼。だいたい5営業日くらいで完成。

 

2OADPR(刑務所)に出頭

場所は以下の通りです。

 

入口はこんな感じです。

 

 

9時から15時まで手続きできます。申請書を書きながら順番を待ちます。警察で働く時などメキシコでは取得頻度の高い書類のため、長蛇の列でした。

途中翻訳された公共料金の支払い領収書の住所に誤植があることに気がつき、絶対絶命のピンチとなりましたが、帯同してくれていたメキシコ人弁護士と相談してとりあえずそのまま出して見ようということになりました。

 

誤植を見逃した原因は、翻訳者から送られたドラフトを確認した際に私が確認した翻訳版の住所は正しかったものの、なぜかもう1つ別ファイルとして添付されていたドラフトの住所が間違っており、運悪く間違った翻訳版が送られてきてしまっていました。その時はなぜ公共料金の領収書訳が2つも添付されているのか疑問に思わず、両翻訳版共に同じ訳だと思い、片方しか書類を確認しませんでしたが、まさかこんな落とし穴があるとはと天を仰ぎました。。。

 

そんなことを考えながら1時間ほど並んでようやく順番が来ました。1つ1つ書類を渡し、いよいよ公共料金の領収書。

すかさず弁護士が「申請書に書いてある住所と同じだから公共料金の領収書は日本語版のコピーだけでいいよね」とコメントしたことで日本語版だけ提出することになりました。さすがです。

 

次にVISAの期限が切れていると指摘されましたが、今回はプライベート(観光目的なら6ヵ月間ビザなし滞在可能)で来てるので就労VISAは切れてても問題ないと説明。これもなんとか納得してもらいました。

 

その後20分後くらいに同じ窓口に呼ばれて原本を取得!!!最後までひやひやものでした。

 

3、アポスティーユ取得

アポスティーユはSEGOBにて取得します。9時から13時まで手続きできます。

場所は以下の通りです。

 

当局にて支払い先の情報をもらい、手数料の733ペソを銀行で払って領収書とともに再度当局へ。

1時間ほど待ち、裏面にアポスティーユが添付された無犯罪証明書を受け取れました。

 

ということでここまで来るのに2ヶ月以上要しましたが、無事メキシコの無犯罪証明書とアポスティーユを取得できました。

 

やはり餅は餅屋ということで、現地の弁護士に間に入ってもらった方がスムーズに行きますね。

 

最後にですが、PGRのHPに記載されていた住所にて取得したSEGOB(Secretaria de Gobernacion)発行の無犯罪証明書のため、これで問題ないと思いますが、実はPGRはConstancia de datos Registralesという無犯罪証明書に似た書類を発行しています。在カナダのメキシコ大使館ではConstancia de datos Registralesの方を必要書類として記載しているのを後で発見しました。。。スペイン大使館からConstancia de datos Registralesの取得を求められた場合は、また後日ブログにてご報告します。

 

 今日のMusica

正直、キューバとかプエルトリコとかと比べると世界的に有名なメキシコ人のミュージシャンは少ないなとの印象ですが、今日はメキシコを代表するロックバンドの1つ、Café Tacvba(カフェ・タクーバ)の「Eres/あなた」をご紹介します。

Café Tacvbaの結成は1989年で今も現役です。ラテングラミー賞を何度も受賞するなど世界的に評価されているグループです。

 この曲を選んだ理由は、東京スカパラダイスオーケストラがカバーし、2014年10月にメキシコ限定で発売されたアルバムに収録されているため、取っ付きやすいと思ったからです。

東京スカパラダイスオーケストラは2011年以降毎年メキシコにてライブを行っております。2014年のライブに私も行ったのですが、会場のほとんどがメキシコ人で埋め尽くされており、驚き、感動した記憶があります。そんな中演奏された曲で、メキシコ人達は大合唱していました。原曲と併せて東京スカパラダイスオーケストラのカバー版も聞いて見て下さい。

 


Café Tacvba - Eres

 


Tokyo Ska Paradise Orchestra - Eres